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院長の習慣慎重 2015年11月27日

英語化は愚民化

いきなりの面妖なタイトルで恐縮だが、集英社新書、施光恒著「英語化は愚民化」に痛く同感。
国語を廃止し英語を公用語化しようなんて近視眼的視野を鋭く撃つ。生き抜くために英語は必要だが、国語を疎かにすれば全ての土台が崩れてしまう。
むしろ私を含め翻訳の一端を担う人々がもっと大和言葉で外来コンセプト(非大和言葉!)の日本化
に努めなければ。それらを母国語で理解吸収した上で、翻ってツールとして英語で発信することが肝要。
思えば明治の先人は偉かった。法律も医学も科学も外来の知識思想を日本語に置き換えてくれて。
Lawを法、economicsを経済、literatureを文学。。。今では当たり前に聞こえるが、全て対応する日本語は予め存在していたわけではなく、先人の創作。大変な知的格闘だったんだろうなあ。
小学校からやるべきは英語じゃなくて俳句だろう。あくまで英語はその後の話。
自分のマーケタビリティのアイデンティティをインプットしてPRする-なんて、愚かな表現が減りますように。

今月の一句

祖母の茶やとんと置かれし蕪(かぶら)漬け

写真